がりがりボードゲームおかわり

ボードゲームに関してがメインです。その他雑記。

「オーディンの祝祭」というエンターテインメントと「アマルフィ」の魅力

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●タイトル:オーディンの祝祭

●デザイナー:ウヴェ・ローゼンベルク

●発売:2016年

 

みんな大好きウヴェ氏の重量級タイトルでファンの多い、「オーディンの祝祭」。

ワーカープレイスメント+タイル配置ゲーム。

とても不思議・特異なゲームで、プレイすると他の重ゲーにはない中毒性があります。

 

■競技性は低め、でも繰り返し遊んでしまう

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オーディンの祝祭」は勝ち負けを競ってガチでプレイする対人ゲームとしては競技性は低めだと思います。

ワーカープレイスメントですが、アクションスペースがものすごく広くルートさえ被らなければインタラクションはそれほど高くありません。

さらに、プレイする度の可変性としてたくさんの「職業カード」がありますが、パワー低めに設定されておりそれをプレイの軸とするには向きません。なので、プレイ感を新鮮にしてくれる効果はあまりないように感じます。

こうして書くと対戦ツールとしての役割は低めで、リプレイ性も低めと個人的な好みとは外れるゲームな気がします。

さらに、僕はあまり上手でなくなかなか勝てないです。

好みとは外れる(はず)+勝てないゲームなのに、繰り返し繰り返し遊びたくなりますし、プレイすると将棋や麻雀からは得られないまた別の快感を感じます。

その魅力はどこにあるのでしょうか。

 

言語化しきるのは不可能、快感の演出

プレイ中に感じる気持ちよさの根本は拡大再生産だと思います。

ワーカープレイスメントでタイル獲得→マップに配置→マップボーナスでタイル獲得→マップに配置→……

とどんどん拡大再生産が進んでいくシステムになってます。

タイル配置はパズルでワーカープレイスメントとは違う脳の部位を使って考える必要があり、うまくハマった時にはなんとも言えません。

ただ、単純に拡大再生産+パズルだけの気持ちよさだけではないと思います。

徐々に埋まっていくボードへの視覚的満足感、毎ラウンド増えていくワーカーに感じる万能感、自分で振っても他人が振っても盛り上がるダイスロール、食料供給という緩やかな中間目標、手番以外でもパズルがあるので体感ダウンタイムの少なさ、絶妙な大きさの木駒の手触り、北欧風でどこか牧歌的なアートワーク……

これらが一つのゲームとなり総合的にこの中毒性を産んでいるのではないでしょうか。

果たしてこの中毒性は狙って作れるものなのでしょうか。

もしかしたら、「競技性の高い(対戦ツールとしてゲーム性が高い)ゲーム」を作るよりも難しいかもしれません。

オーディンの祝祭は、ゲームの枠を超えエンターテインメントなのだとおもいます。

続いて、国産ワーカープレイスメント「アマルフィ」に関してです。

 

■国産重ゲー「アマルフィ

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●タイトル:アマルフィ

●デザイナー:takewatch

●発売:2020年

 

アマルフィ」は読み物として圧倒的なクオリティでボードゲーマーから人気があるブログ「精神科医のボードゲーム日記」の作者であるtakewatchさんが昨年発売した国産重ゲーです。

 

■分かれた賛否

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僕も発売直後に遊ぶ機会に恵まれたのですが、その時一緒に遊んだメンバーからは大好評。

僕も物凄く楽しみましたし、その後も複数回プレイしました。

しかし、ネットで評判を見ると賛否はハッキリと分かれました。

国産重ゲーと注目されていた作品であったこともあり、普段ボードゲームのレビューであまり見かけないような厳しい言葉を使った意見も見られました。

(現在は解消されていますが、初期の説明書が分かりにくいという問題もあったみたいです。)

その際指摘されていた欠点は概ね以下の通りです。

・インタラクションが低い

・ソロプレイ感が強い

・カードのめくれ運が強い

という風に、競技性の低さ(対戦ツールとしての役割の低さ)を非難する声が強かったです。

 

■僕が「アマルフィ」に感じた快感

そういった指摘は納得できる部分もあるのですが、僕はこのゲームが大好きです。

プレイヤー駒がワーカーになりつつ、資源を表す単位にもなり、グルグルと個人ボードを回るシステムに独特の気持ちよさを感じますし、そこにプレイヤー駒が足されたときの歯車に潤滑油が差されたような感覚は格別です。

ラウンドが進むごとに自分だけのアクションスペースが広がりますし、カードを並べることでボーナスも増えていき、加速度的にどんどん強い動きができるシステムに何とも言えない快感があります。

競技性は低いが、プレイすることで快感が得られるという感覚はオーディンの祝祭」に近いと感じました。

先ほども書きましたが、この快感の演出は競技性の高いゲームを作ることよりも難しい可能性もあります。

少なくとも僕は、このアマルフィ」にはその理屈だけでは語れない次元での快楽を感じました。

さらに、オーディンの祝祭が拡張でより「快感」が高まったように、アマルフィも拡張でより気持ちよくなることも期待もできます。

皆さんも一度、経験してみてはいかがでしょうか。

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