がりがりボードゲームおかわり

ボードゲームに関してがメインです。その他雑記。

【雑記】1,244日プレイし続けたドラゴンクエストライバルズが終わる話

f:id:kokuhaku_gari:20210402235935p:plain

■突然告げられたサービス終了

 私は、「ドラゴンクエストライバルズ」プレイヤーです。

ドラゴンクエストライバルズ」は2017年11月2日にサービスを開始したゲームです。

昔、TCGが好きで、DCGに興味はあったものの「ハースストーン」や「シャドーバース」はモタモタしている間に出遅れてしまい、もうカード資産的に厳しいだろうなと思っていたところに飛び込んだ大型新作DCGに私は飛びつきました。

実際、プレイを開始したのは2017年11月5日でした。(昔のツイートを探しました。)

そこから2021年4月2日までの1,244日、元号は変わり開催が決まっていたオリンピックは延期になりましたが、私は毎日このゲームを遊び続けました。熱が冷めていた時期もありましたが、その時も「またいつかやりたくなるだろう」とログインだけはしていました。ログインすらしなかったのは1,244日中5日以下だと思います。

そんな、もはや生活の一部だったライバルズのサービス終了が昨日告げられました。

f:id:kokuhaku_gari:20210403001331p:plain

あまりに突然の告知でした。

個人的な感覚としては、「大きく流行ってもいないがそれなりに盛り上がっているコンテンツ」という認識でしたので、まさかサービス終了に追い込まれているとは全く気付かずに遊んでいました。これからも今まで通り、年に4回新弾が出て、勇者杯(全国大会)が開かれていく、と当たり前に思っていました。

 

■自分自身、課金せずに遊べてしまった

初めてライバルズに触れて衝撃的だったのは「闘技場」の面白さです。

「闘技場」とは、ランダムに出現するカード3択を選択していき即席で作ったデッキで対戦するルールです。

紙のカードゲームでの実現が難しく、毎回毎回違うデッキを握れるこのモードに魅了され、遊び続けました。

f:id:kokuhaku_gari:20210403002055p:plain

f:id:kokuhaku_gari:20210403002056p:plain

2021年4月2日現在の闘技場勝利数

 

ライバルズの初期はこの「闘技場」の報酬設定が甘く、ある程度勝てると入場料よりも多くの報酬を得られるため無限ループすることが可能でした。

そのおかげもあって、資産は順調に溜まっていき、構築デッキもゆうゆう組めるほどになっていました。

その結果、課金しなくても遊べる環境が出来上がり、闘技場の報酬が絞られた現在でもその頃の余剰で十分賄え、1,244日遊び続けたにも関わらず合計の課金額は1万円以下でした。

今になって思うと、こういった(特に初期の)ばらまきの優しさが課金への圧力(=売上の弱さ)に繋がっていた部分もあるのかなと思います。

f:id:kokuhaku_gari:20210403003514p:plain

2021年4月2日現在の錬金石数。大体1錬金石=1円程度の価値なので、かなり余剰がある。


■好きだったデッキ、思い出

相手の次のターンの動きを予想して種で体力調整を行い場に残すことで大きなダメージを出すドラムトルネコ、占いミネア全盛のなか唯一対応しうるデッキとして台頭してきて結果的にランクマッチ最高位になれた氷塊バーンゼシカ、プロ格闘ゲーマー「ときど氏」をも魅了した変態デッキじゃんけんミネアなど好きだったデッキはたくさんあります。その中でも、凌いで凌いでデッキを掘り切って最後にラーミアを飛ばす(特殊勝利)スライムラーミアアリーナが一番好きでした。特に独自の考え方が多く発生するミラー戦を観戦する面白さは随一だったと思います(自分でやるのはかなりしんどいです)。

TCGと違い、サービス終了してしまえばもう二度と遊べないのは残念でなりません。

一番の思い出としては、2018年夏勇者杯のオンライン一次予選で16人トーナメント(2先)を8戦全勝で抜けたことでしょうか。その後の二次予選に休日出勤で出られなかったことも含めて印象深いです。

 

■儲からないから続けられない悲しさ

一つ心に留めておきたいなと思うのは、間違いなくライバルズは良ゲーであったということです。

サービス終了してしまうのは、「儲からない」からであって、ゲーム自体の面白さとはまた別です(もちろん全く因果がないというわけではありません)。

ゲームの魅力がゲームの売上に直結する売り切りのコンシューマーゲームと違い、ユーザーから集金し続けなければならないのがソシャゲです。サービスを続けるためにはユーザーからお金を回収し続けるシステムもゲームの内容と同じくらい大切なのかもしれません。

 

■ハースライクDCGの集金システム

DCGのほどんどは所謂ハースライクです。

初のヒット作である「ハースストーン」を参考に作成されています。 

ハースライクの作品は大抵いらないカードを砕いてカードの元(ライバルズでいう錬金石)を手に入れ、それを使うことで欲しいカードを作れるようになっています。

定期的に新弾パックが発売されてそこで課金が促される集金システムです。

ただ、欲しいカードが出るのを期待するというよりも、端から錬金石の種のようにパックを剥いている節もあり、コレクション性や他人とのトレードといった楽しみがあるリアルのカードゲームよりもパックを剥く事それ自体に対する喜びは低めに感じます。

また、ある程度続けているとこの錬金石も溜まっていきますし、あまりに課金の要求額が大きすぎるとプレイヤー人口が減ってしまい全体的に縮小してしまいます。

そこで大抵のゲームはプレイに影響しない部分(コスチュームなど)にかなり厳しめ確率を付けて「欲しい人だけ課金する」システムにしています。

この全体のシステム自体が他のソシャゲのガチャシステムと比べると、集金力がかなり弱いのかなと思います。かと言って、課金したもの勝ちなシステムにしてしまうとシビアな対戦ゲームを求めているユーザーからは敬遠されるのが難しいところです。

 

■「いつでも対戦できる」の功罪

公式大会で解説として活躍したプロカードゲーマーちょもす氏のライバルズサービス終了を受けての配信で、同じくプロゲーマーしびら氏と以下のような内容が話されていました。

紙のカードゲームは対戦相手の確保がいつでも課題だった。そこにいつでも対戦できるDCGが登場し、カードゲーマーは狂喜乱舞した。しかし、実際はその環境にカードゲームというジャンルが耐えきれないのかもしれない。

つまり、SNSの発達で情報共有が高速化したことにより新弾が発売する前から攻略が進み、発売後も無限に対戦できる環境により物凄い勢いで研究が進んでいきます。限られた人数・時間で調整している制作チームの想像を絶するような強力なデッキが集合知によって組み上げられ、一位を取ったデッキは共有されて環境を支配し、「ナーフ(弱体化調整)が一刻も早く必要だ」という声が大きくなるのはもはや定例行事のようです。

こういった求められるバランス調整能力の超高度化により、制作チームは摩耗し、ユーザーも満足度は下がってしまうという負の連鎖が起きているのかもしれません。

 

 ■さよなら、ドラゴンクエストライバルズ

これから日常の中でライバルズが占めていた部分に何が入るのか今は想像できません。

シャドーバースか、ハースストーンを始めてみようかなとぼんやり思っていますが、DCGというジャンルの将来を考えると、もしかするとライバルズと同じような結末はそう遠くはないのかなとも思います。 

ただ、間違えなく私はドラゴンクエストライバルズを1,244日間楽しみましたし、サービス終了までの7月5日まで引き続き楽しみたいなと思っています。

何より、最後の勇者杯が楽しみでなりません。

サービス終了のお知らせのプロデューサーメッセージで「どうぞサービス終了後もこのゲームを通して繋がったコミュニティを大切にしていただけると幸いです。」とありました。ライバルズが終わってもコンテンツを通じてできたコミュニティが残ると思うと、少し救われた気持ちにもなれます。

ただ、私はそういったコミュニティには所属していませんでした。それでもドラゴンクエストライバルズは私の日常の一部でしたし、毎日の生活を少し楽しくしてくれた存在でした。ゲーム内ギルドに所属せず、大会でも活躍せず、ランキングボードに載ることもなかったが毎日ライバルズを楽しんだユーザーがここに確かにいたことをライバルズにかかわったスタッフに伝わればいいなと思います。

更新情報はTwitterで告知しております。
また、YouTubeでボードゲームの攻略動画も配信しております。
■ブログ記事一覧
https://kokuhaku-gari.hatenablog.com/archive
■Twitter
https://twitter.com/kokuhaku_gari
■YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCoiOR9ZoispAuZu-2nMc7aQ