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バラージの私的キャラランクを考えてみる(2021年3月現在)

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●タイトル:バラージ

●デザイナー:トマソ・バティスタ、シモーネ・ルチアーニ

●発売:2019年

 

■はじめに

今回は、僕のボードゲームベスト3に入る「バラージ」に関してです。

先日、Twitterでバラージのキャラランクをツイートされている方を見かけました。

直接リンクを貼るのは憚られるので、気になる方は「バラージ考察①」とTwitter検索してみてください。

キャラランクによりその人のバラージ感が読み取れ、興味深く面白かったです。

それに影響を受け、今回は僕のキャラランクを考えます。

プレイ回数は10~15回程度ですのでそこまで練度は高くありませんが、2021年3月現在時点の私的キャラランクということでご容赦ください。

公式でルールブックがアップされていますので、重役名や私有建物名など、わからない部分は参照ください。

・「バラージ」基本のルールブック

http://craniointernational.com/wp-content/uploads/2019/08/Barrage_Core_Rulebook_JAP_Low.pdf

・「バラージ レーフワーテル計画」(拡張)のルールブック

http://craniointernational.com/wp-content/uploads/2019/07/Barrage_Exp/Barrage_EXp_Rules_JP_small_retail.pdf

 

■バラージの2つのプレイスタイル

バラージは大まかに分けて2つのプレイスタイルがあると思います。

一つが「発電プレイ」、もう一つ「建設プレイ」です。

バラージは「ダムで発電するゲーム」ですので、「発電プレイ」はイメージしやすいと思います。早期から発電体制を整え、契約を達成し、ラウンドごとの発電競争に勝利して勝利点を積み重ねていくスタイルです。

「建設プレイ」は建設を進め、自分の個人ボードをめくった時ボーナスで拡大再生産し、各建設物を建て切った時のボーナス7点をメインの得点ソースに戦うスタイルです。

もちろん、発電だけ・建設だけのプレイではなかなか勝てませんし、どちらに寄せるかその場その場に応じて柔軟に切り替えなければなりません。

僕個人としては、インタラクションにそこまで強い影響を受けず安定している建設に寄せるプレイをどちらかというと好む傾向があります。

 

■重役キャラランク

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・上から強い順、Sランク、Aランク、Bランク、Cランク

・同じ並びは左から強い順

ハウスルール:なし

人数:4人戦

 

◇Sランク

Sランクは、「アントン・クルイロフ」(建設プレイ向け)です。

この重役の強さに異論はないのではないでしょうか?

他人より1枚多く技術タイルを持っているというだけでもプレイの自由度が相当高まるのですが、ホイール上の上級タイルの能力をコピーすることもできます。

序盤で「上部の数だけ回転させる」上級技術タイルや「ワーカーなし発電所」上級技術タイルを獲得できた場合は個人ボード全開けにグッと近づきます。

また、4ラウンドで「ワーカー・コストなし基礎ダム」を獲得した場合もワーカー・コストがとんでもなく節約でき、その分ホイールも回転するのでとんでもないバリューを生みます。

得点系の上級技術タイルを獲得した場合にその効果を複数回使用できるのも当然強いです。

 

◇Aランク

Aランクはまず、「ジル・マクダウェル(どちらのプレイスタイルでも可)です。

終盤の大型発電に向けていかに4導管・5導管を建てるかがこのゲームの一つの肝となりますがこの重役を使用することにより比較的容易に建設可能です。

また、個人ボードのボーナス狙いで軽い導管を乱立する目的で使っても強いです。

コンボする上級技術タイルとして「導管の生産値×2クレジット」があり、使用することでクレジットに困ることはなくなります。

続いては、レスリー・スペンサー」(建設プレイ向け)です。

この重役も 「アントン・クルイロフ」と同じく、最初から1枚多く技術タイルを持っているのがとても強いです。序盤・中盤の外注アクションはメジャーアクションではない(私有建物:融資代理店がある時を除く)ため後の方のワーカーでも踏める可能性が高いです。外注の報酬を貰えるのはもちろん強いのですが、これにより、ホイールも1回転するのも物凄く強いです。

個人ボードの建設アクションや、アクションスペースのホイール回転スペースが自分だけ他の人よりも多い、というイメージでプレイできます。

Aランク3番目は、「トンマーゾ・バティスタ(発電プレイ向け)です。

使用経験に乏しいのですが、契約獲得→発電や、水駒降らし→発電といった動きができるのが強みかなと思います。

次は「マヒリ・セキボ」(建設プレイ向け)です。

コピー能力に目が行きがちですが、このキャラだけ初期クレジットが9金です。

この9金のおかげでラウンド1の動きに幅が出ます。

例えば、上級技術タイル獲得(5金)→掘削機購入(3金)→基礎ダム平原→基礎ダム丘陵で1ラウンドから基礎ダムのボーナスを解放したり、私有建物:融資代理店のための資金にしたりできます。

また、メインのコピー能力も同卓している重役次第では非常に強力です。

「アントン・クルイロフ」「レスリー・スペンサー」が場にいる場合は、特殊技術タイルなしでこの二人の能力を使用できるため、ホイールが一周する前にもう一度能力を使うことも可能で元能力よりも強く使える可能性もあります。

この両者+「ジル・マクダウェル」の三人のいずれも居ない場合は爆発力は落ちますが、それでも十分強い重役だと思います。

最後のAランクは「マーゴット・フーシェ(どちらのプレイスタイルでも可)です。

ここで私有建物についてです。個人的な見解としては「融資代理店」のみ強力過ぎると言ってもいいほど強力で、その他は逆にパワー不足なのではないかと思います。(ちなみに、今回Twitterでキャラランクを発表されていた方はハウスルールで「融資代理店」を禁止しているとの記述がありました。)

この重役は、ただでさえ強い「融資代理店」を1ラウンドに二回使用可能できます。逆に、場に「融資代理店」がない場合はかなり苦しいプレイになりそうです。

「融資代理店」がものすごい強いという共通認識がある環境だと、二回使用する前に外注タイルが残ってないということも多発しそうなので、そこも弱みかもしれません。

 

◇Bランク

Bランクの最初は「シモーネ・ルチアーニ」(発電プレイ向け)です。

契約の達成報酬とかみ合うと、ガシガシ契約達成できます。

ボーナスタイル「契約達成数×2勝利点」が終盤ラウンドに置かれた場合はそこで差を付けることもできるでしょう。発電プレイ全般に言えますが、他のプレイヤーが同じく発電プレイに寄ると競合して共倒れ気味になりがちなので、そこが強く使えるかの分岐点になるかなと思います。

次は、「グラツィアーノ・デル・モンテ」(発電プレイ向け)です。

山岳のダムでこの能力を発揮しても過剰な発電となることが多いので、平地の導管3に繋がっている場所で3段ダムを序盤のラウンドで建設しておいて、流れてきた水を細かくキャッチし続け4つ溜めて一気に発電し、国家契約タイルを狙うのが強い使い方かなと思います。ゲームを通して一度も能力が役に立たない場合もあるので、少し使いにくい印象です。

3番目は、「ビクトル・フィーゼラー」(発電プレイ向け)です。

1導管のダムでの発電する場合に一番真価が発揮されますが、細かい発電はゲーム全体を通してみると強い動きには繋がらないことが多いです。この能力を主軸にするのではなく、序盤用だと割り切るのが大事かなと思います。

ちなみに、フランスで発電所4つ建てた場合、1導管1水駒発電でも+2アクションスペースを踏めば11の契約まで達成できます。

最後は、「ウィルヘルム・アドラー(建設プレイ向け)です。

最弱と評されることが多い重役ですが、基礎ダムをばらまくことができるので個人ボードの基礎ダム建設ボーナスを早期に狙ったり、目的タイルのマジョリティ争いに活用することができます。特に「有料スペースに無料で建設できる」上級技術タイルとコンボし山岳の有料スペースの基礎ダムを埋めるとなかなかのいやらしさです。

最終得点計算で自分のダムに溜まっている1水駒1点貰えるのも地味に嬉しく、完全に腐ることもあまりない使いやすい重役かなと思います。

 

◇Cランク

Cランクは「ソロモン・P.ジョーダン」(建設プレイ向き)です。

 ゲーム終了時、気が付くと一度も能力を発動していないことが多い重役です。

バラージは金策の手段が少ないゲームですので、まとまったクレジットを獲得することが難しく、3クレジットが重たいです。

1ラウンドで「導管の生産値×2クレジット」上級技術タイルを獲得できた場合は使えるかもしれません。

 

■国家キャラランク

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・上から強い順

ハウスルール:なし

人数:4人戦

 

 ◇フランス

まずは「フランス」(どちらのプレイスタイルでも可)です。

特殊能力「契約必要達成数-3」が文句なく強く、個人ボードのボーナスも強力です。

特に基礎ダムの「掘削機orコンクリートミキサー1つ」と「ホイール2回転」のボーナスが強く、早期に達成すると個人ボード全開けも狙えます。

相性のいい重役も多く(弱いとされている「ウィルヘルム・アドラー」とも相性が良いと思います)、剛と柔を兼ね備えた国家です。

 

◇イタリア

次は「イタリア」(建設プレイ向き)です。

各建設の最初の個人ボードボーナスが基礎ダム→3クレジット、上部→1回転、導管→掘削機orコンクリートミキサー1つと拡大再生産的にいずれも優秀で、一種類に特化して建設することを迫られずバランスがいい国家です。

特殊能力「エネルギートラック+3マス」も終盤の発電競争において腐りにくく、全体的に使いやすいです。

セオリー通り、序盤中盤は建設プレイ寄りで進め、終盤に大型発電を狙っていくプレイが強いと思います。

 

アメリ

続いてアメリカ」 (建設プレイ向き)です。

使い方的にはイタリアと似たような形になると思いますが、導管の最初のボーナスが「3勝利点」なため導管を急いで建てるモチベーションは低めです。

ただ、イタリアとは違い特殊能力「発電所水駒通過の分だけエネルギートラック」は使いづらく意識しなくても良いレベルだと思います。

 

◇ドイツ

四番目は「ドイツ」(発電プレイ向き)です。

自分で使用したことがないのですが、断トツで一番プレイ難易度が高い国家だと思います。

使用する場合は共通ダムを駆使し、積極的に特殊能力「2回連続発電」を使用して、自分の発電数を増やすと同時に他のプレイヤーに発電をさせない→デフレ場を作る意識が必要なのかなと思います。

ただ、それでも他プレイヤーの山岳部の発電は防ぎようがないため、序盤中盤建設プレイ→終盤大型発電を目指すプレイヤーに勝てるかというと厳しい気がします。

使いこなすとカッコいい国家ナンバー1です。

 

◇オランダ

最後は「オランダ」(発電プレイ向き)です。

大量に溢れる水駒をいかに自分の利益に結びつけられるかがポイントなのですが、それがかなり難しいです。

 

■おわりに

重役、国家共に発電プレイ向きなものが下位に来る形です。

僕が気づいていないだけで発電プレイの強さや私有建物の有効な使い方があるかと思います。

これからもプレイし続けて、そういった新しいプレイを発見していけたらいいなと思います。

 

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マルコポーロの旅路のキャラランク動画

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