私的ボードゲームオールタイムベスト10(2021年2月時点)
■はじめに
ボードゲームを本格的に遊び始めて2年程度経ちました。経験したタイトルは約250種類です。
今回はその中から私的オールタイムベスト10を選出してみました。
かなり流動的なものですので、2021年2月時点での選出となります。
遊ぶタイトルに迷っている方、参考にしていただけますと幸いです。
■10位:ドミニオン
10位はドミニオンです。
ドミニオンはボードゲームを遊び始めたころに初プレイしました。
僕にとってのドミニオンとの出会いは「デッキビルディング」というメカニクスとの出会いでした。
子供のころ、TCG(マジックザギャザリング、遊戯王、ポケモンカードなど……)に熱中した身としては、デッキを作るというゲームを始めるまでの楽しい下準備をカードゲームの中に組み込むという発想に度肝を抜かれました。
ルールを聞いた瞬間の「これは絶対面白い!!」という興奮度でいうと、未だにこれを超えるゲームはありません。
その後もデッキビルディングのゲームはいくつか遊びましたが、やはりその中でもドミニオンがナンバー1かと思います。
最近はあまり遊べてませんが、いつかまた自分の中でブームが来そうな気がします。
■9位:ポンジスキーム
9位はポンジスキームです。
数ある経済ゲームの中でもポンジスキームの魅力はやはりそのフレーバーにあると思います。普段フレーバーをそこまで意識して遊ぶタイプのプレイヤーではないのですが、このゲームは別です。
実際にあった詐欺事件をモチーフにしていることから、実際のペーパーカンパニーの経営者(詐欺師)の気分を味わえます。
フィクション(映画や小説、漫画など)には他人の人生を体験できる機能が備わっていると言われます。
映画や小説のように受動的に情報を受け取るだけでなく、能動的に自分で考え実行するというボードゲームという形で、ポンジスキームはその機能がより没入度が高く実現されている印象です。
これはペーパーカンパニーという実態のないものを動かした実事件が、便宜上持っているという体にするボードゲームとの相性が良かったからでしょう。(例えば、アグリコラで小麦(フィクション)を入手しても黄色い木駒(現実)が目の前にくるだけでフィクション≠現実だが、ポンジスキームでペーパーカンパニーを手に入れてタイルを獲得するのは実事件でもペーパーカンパニーは紙切れだけで実態がないものなのでフィクション=現実に近い)
みんなに近い未来、破滅が来ることがわかっていながら、それを何とか誤魔化しながら延命していく……そんな雰囲気もなんとも味わい深いです。
オープンになっていない各々の中にある「価格相場」を読むというゲーム性ももちろん最高です。
■8位:ガムトーク
8位はガムトークです。
ガムトークに関しましては以前記事にしましたのでそちらをご参照ください。
■7位:ワードウルフ
7位はワードウルフです。
「正体隠匿」という比較的好き嫌いがハッキリ分かれるメカニクスですが、自分が狼であることが自分にすら明らかにされないこのゲームは、 苦手な方でも比較的ライトに楽しめ、老若男女問わないウケの広さがあります。
正体隠匿ゲーム全般に言えますが、自分の人を疑うことの不正確さを実感し、人に疑われた際の弁面の難しさをゲームを通じて経験できます。
このゲームでは正体隠匿ゲームが陥りがちなピリピリした雰囲気にはならず、全員が自分が狼かも知れないと思いながらするなんとも掴みどころのない会話に思わずにやけてしまうのもその魅力の一つです。
無料アプリもリリースされているので、ボードゲームを普段やらない方にもその入り口として楽しんで欲しいゲームです。「大逆転モード」を使うと、よりゲーム性が高まり楽しめます。
■6位:ボトルインプ
6位はボトルインプです。
ボトルインプは初めてプレイした「トリックテイキング」なのですが、初プレイ時これまでのボドゲ人生でもナンバー1といっていいほどボコボコにされた思い出があります。ゲーム終了時、何故か毎回自分の前にあるオレンジのボトルに恐怖したものです。
そのあまりのボコボコっぷりにトラウマになりかけましたが、悔しさのあまり反動でリプレイ欲がふつふつと湧いてきて何度もプレイし、トリックテイキングが好きになるきっかけとなりました。
「優しいゲーム」が増える中、プレイ中いつ死ぬかわからず、常にヒリヒリした感覚が付きまとう「勝負事」の熱さを感じるゲームです。
■5位:クリプティッド
5位はクリプティッドです。
みんなが各々持っているヒントを頼りに、マップの中に1マスだけあるUMAの生息地を当てる推理ゲームです。類似しているゲームというのがなかなか思いつかない、その独自性が魅力かと思います。(しいて言うなら、アルゴやタギロンを重くした感じ)
プレイ時に頭がフル回転し熱くなるのが自覚できます。
フル回転のその先で唯一の正解のマスにたどり着けたときの気持ちよさは是非体験してほしいです。
また、コンポーネントが可愛いく、写真映えするのも魅力の一つです。
■4位:マルコポーロの旅路
4位はマルコポーロの旅路です。
身内で評価の高いシモーネルチアーニのダイスを使ったワーカープレイスです。この作品もルールを聞いた時、面白さに衝撃を受けた作品です。
面白さはどこにあるか?と聞かれますとまだ上手く言語化出来ないのですが、最初に目的地を設定しプレイ全体に一本筋を通すのを目標にしつつも、ダイスの目や契約タイルのめくれなどラウンドごとに高いアドリブ力を求められるのがその面白さの秘訣なのではないかと思います。(思い通りにいかない要素が出つつも最初に立てた目標をなんとか達成しようとする感覚)
あまりの面白さにオンライン(Yucata)でも何度も何度もプレイし、BGAでリリースされた際にはELO5位(確か最高は4位)になれた思い出もあります。
集大成的にYouTubeでキャラランク動画も上げてありますので、良ければご覧ください。
【マルコポーロの旅路】世界5位による最強キャラランクー解説付き
https://www.youtube.com/watch?v=qlh005CmGfM
■3位:バラージ
3位はバラージです。こちらもシモーネルチアーニの作品です。
かなりの回数プレイしましたが、まだまだやり足りなさを感じます。
その魅力の一端は記事にしてありますので、良ければそちらもご覧ください。
■2位:アグリコラ
2位はアグリコラです。
その魅力は様々ですが、僕にとっては鬼のリプレイ性でしょうか。誇張抜きに1000回遊べるボードゲームです。
日本で全ボードゲームプレイヤーの延べプレイ時間が測定出来たら、1位になるのはこのゲームなのでは?とたまに妄想します。
ボードゲーム界ではメジャーで熱狂的なファンも多いため攻略情報が多いのも魅力の一つです。
特に、同人誌「アグリコラ理論」はその圧倒的な熱量・愛情に感動を覚えます。
こういった攻略情報によりプレイしていない時間も楽しめる要素が豊富ですし、次のプレイがさらに楽しみになります。
もちろん、その豊富な攻略情報も発売から13年以上経っているのにも関わらずプレイヤーに愛され続け、未だ研究が進んでいるこのゲームの深みがあってこそです。
麻雀、ローグライク(風来のシレン等)など運の中に実力を積み重ねていくタイプのゲームが好きな人はハマる素質があると思いますので、一度プレイしてみてはいかがでしょうか。
2020年の個人的なアグリコラの記録を以前記事にしたので、こちらもよろしければどうぞ。(ある程度やったことある人向けです。)
■1位:デクリプト
そして、2021年2月時点のマイベストゲーム、1位はデクリプトです。
チーム戦で味方にだけ伝わるように秘密の暗号を伝える(逆視点では、相手の暗号を盗聴する)コミュニケーションゲームです。
名作でもはやクラシックの「コードネーム」をさらに進化させたような作品で、伝達系コミュニケーションゲームの最高傑作であると思います。
比較的プレイが簡単でウケが広く、このゲームで遊んで盛り上がらなかった記憶がないほどです。
その魅力は、次回記事にする予定です。
(※2021/2/16追記)
記事にしました。
■ちなみに……
ベスト10の次点候補としましては、ボーナンザ、ウミガメのスープ、サイズ -大鎌戦役-、天下鳴動、ヌースフィヨルド、ピットデラックス、アマルフィ、オーディンの祝祭あたりです。
私的ベストはゲームの出来よりも思い出に左右される部分が多いかもしれませんね。